ペットの1日に必要なタンパク質の量は?
目次
体重◯kgの犬の1日のタンパク質必要量は?
こんにちは、ペット食育上級指導士、犬猫手作り健康ごはんAlegriasfoodオーナー平岡ともこです。
本日のお題は、体重◯kgの犬、または猫の1日のタンパク質必要量についてです。
ペット食育入門講座や、ペット食育2級講座を開催するにあたり、こういうご質問をいただくことが多いです。
たぶん、質問される方の意図としては、タンパク質の必要量、◯◯という栄養素の必要量、とにかく正解を知りたいとということだと思います。
自分もそういうことの答えを求めて、勉強をしてきた過去があるので気持ちはよくわかるのですが、、、
この、正解を知りたい!と思う自分の視点、おすすめしません。
おすすめしない根拠も含め、犬猫のタンパク質必要量についてのお話をさせていただきます。
まず、結論。
犬、または猫の、1日のタンパク質必要量。
体重◯kgの犬の場合は◯gです!!という正解はありません。
もちろん、一般的に知られているであろう基準として、AAFCOが出している基準はありますが、あくまで飼料としての基準であり、紐解いていくと、根拠が明確ではない部分もあるようです。
ここら辺はこんなところに書くような内容ではないので、割愛させていただきます
そもそも、そこを深堀りする前に必要な視点があり、そっちが重要です。
それは、生き物が相手の場合には、前提条件の違いが必ずあるということ。
これが、体重◯kgの犬や猫にはタンパク質量◯g!!という正解を探す視点はおすすめしないと言っている根拠です。
ここは深堀しますが、まずは、基準は?という視点からお話しますね。
手作り食のタンパク質量の基準
食事全体の総量
そして、それの・・・・
◎3分の1をタンパク質に(犬の場合)
◎5分の3から4をタンパク質に(猫の場合)
という基準です。
量や食材のバランスを調整していく、【まさに我が子のベストを探す】という手作り食の醍醐味である試行錯誤をしていきます。
あ、もちろん、g単位で測る必要なんてありません。
※量や配分について詳しく深堀りしたい場合は、ペット食育入門講座、または、オンライン個別相談をご活用ください。
こんな大体でいいんですか!?
ペットフードの栄養バランスという視点で慣れていると、こんな考えをびっくりされることもありますが、
いいんです。
大体と言っても、ちゃんとエビデンスレベルの高い、第一次情報を元に、犬猫の代謝生理学、栄養学を把握した獣医師が、臨床データも含めて出している結論であり、さらには、その理論を元に数多くの実践を10年間重ねている人がたくさん在籍しています(ペット食育協会に)
私自身の経験値としても、我が子だけでも多岐に渡る犬種(シュナウザー・秋田犬・ゴールデン・プードル)に食育を行い、
さらに、
手作り食に精通した獣医師の診療現場
11年間運営して来たペットヘルスケアの事業の現場でも、
元気な子、持病や未病がある子
お年寄りからパピーまで
現在まで10万6000食以上の手作りごはんを提供してきましたが、
手作り食のポイントを抑え、本質を理解しているので、栄養素の過不足が原因でおかしくなったということはありません。
前提条件の違いとは
そもそも、一番最初にも言いましたが、生き物である以上、前提条件が皆違うという変えがたい事実があります。
例えば・・・・
◎そもそもの代謝量の違い
◎消化吸収の能力の違い(不調含む)
◎年齢の違い
◎生活環境の違い
◎運動量の違い
◎犬であれば、種類の違い(犬種)
◎肥満なのか痩せているのかの違い
などなど・・・・・
同じ体重5kgでも、こんなに違うんです。
ですから、体重◯kgの子が必要としているタンパク質の量=◯g!!
という正解を最初から計算で導き出すということは、不可能なのですよね。
正解を知りたいという視点よりも必要な視点
だから、唯一無二の正解を探すことよりも、大切にすべきことがあるのではないでしょうか?
それは、
◯目の前にいるこの子が今どんな状態で
◯どんな食育をする必要があるのか?
という視点です。
みんな違うのですから。
そもそも【うちの子にとって一日に必要なタンパク質量は?】という疑問を持った大前提に、健康を守りたいという目的があるのではないでしょうか?
だとすると、◯gのタンパク質を摂取するべきか?という視点だけでなく、そもそもタンパク質がどう吸収されて、どう使われて、足りないとどうなり、多すぎるとどうなるのか?
今、目の前にいる子にとって過不足がないのか?
そんなことが、正しく分析できるようになることが重要なのかもしれません。
そこから始めて、うちの子のベストな量、食材の量探しができるようになるのではないでしょうか??
体にはホメオスタシスがある
そもそも、犬も猫も人間も、生まれ持つ能力があります。
恒常性を維持する体の仕組みです。
それができなくなった時に、疾病に繋がると言われており、栄養の過不足で疾病に繋がることはそうそうないのだということが、第一次情報でも明らかになっています。
イメージ的には、体内には家計のやりくりを得意とする妻がいて、余裕があるときは貯金、足りなくなったら出してくる。といった風に、恒常性維持のために、栄養素を貯めたり使ったりしています。
だから、よほどのことをしない限り、栄養計算を特にせずに食生活を送る私たち人間が栄養失調や偏りが原因で病気になることはありません。
これは、犬猫も同じです。
よほどのこととは、毎日キャベツ・人参・ささみのごはん。
365日継続してます!みたいな、極端なこと。
そんなことは、そうそうしませんよね(^-^;
体の不調、未病サインが気になっている場合
また、体の不調がある、未病サインがあるなどがきっかけで、栄養素の過不足(タンパク質の過不足)かも?と思った場合、
これも、同様に、体重◯kgの猫には◯gのタンパク質が必要なのか?というありもしない正解を探す視点よりも、
そもそもタンパク質がどう吸収されて、どう使われて、足りないとどうなり、多すぎるとどうなるのか?
そして、目の前にいる我が子はどうなのか?
そんなことが、正しく分析できることで、そもそもタンパク質の問題じゃないじゃんか!と、1つ原因が消去されますね。
そして、なぜ、こうなっているのか?が正確にわかると、本当に望んでいることに繋がる効果的な努力ができるようになります。
検討外れなことばかり気にして、こうあるべき!に縛られた食育は楽しくないし、本当にやるべきことができずに、実際に求めている結果を得られなかった・・・ということもあります。
ですから、それを知りたいという場合は、根拠が明確で、実践値も豊富な専門家から、本質的な部分を学ぶことをお勧めします。
もちろん、そこまで根拠を深く学ばなくても、そういう考えにはピンと来ますという場合はそのままで・・・・
我が子の食育を楽しみましょうね。
いろんなメニューでいろんな味を楽しみながら、犬猫の心と体が元気になるごはん
Alegriasfood
投稿者プロフィール
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ごはん歯磨きの先生がいるお店Alegrias代表
ペット食育上級指導士
犬猫手作り健康ごはんAlegriasfood代表の平岡ともこです。
私は、犬猫を家族と想い、彼らの幸せを願っている人と犬猫が豊かに生きること、つまりは【よりよく生きること】をテーマに実店舗の運営をしています。
(犬猫人の心と体がよろこぶご飯Alegriasfood販売、お店でのワンちゃんお預かり・トリミング・ヘルスケアのサービス提供、須崎動物病院大分移動式診療場所提供)
ペットの食育活動として、ペット食育上級指導士として正しいペットの食の知識の提供、飼い主さんのお悩み解決カウンセリング、犬猫の手作り健康ごはんAlegriasfoodの監修などもしています。
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